最近は、本当に言葉を知らない人が増えてきました。
特に、ことわざ・慣用句・故事成語・四字熟語などが知られていません。
言葉の知識といいますのは、正しく文章を理解したり、正しく相手の気持ちを読み取ったりするのに、とても重要なものです。
小さい時から本を読んだり、大人たちの言葉にたくさん触れたりすることで、こうした言葉たちつまり語彙は増えていくのだと思います。
語彙が増えれば話も楽しくなります。
今回は、そんな言葉の話です。
そもそも、ことわざ・慣用句・故事成語・四字熟語の、それぞれの違いはわかりますか?
【ことわざ】
昔から言い伝えられてきている言葉で、今も使われている言葉。
七転び八起き、石の上にも三年など。
【慣用句】
二つ以上の言葉をひと続きにして使うことで、ある特定の意味を表す言葉。
心が弾む、油を売るなど。
【故事成語】
おもに中国から伝えられた古い物語や、史実をもとにして作られた言葉。
杞憂、漁夫の利など。
【四字熟語】
漢字四文字で作られた熟語。故事成語からできた言葉も多い。
一喜一憂、晴耕雨読など。
さて、あげていけばきりがありませんが、次にあげる言葉をみなさんはどれだけ知っていますか?
- 知っていますか?言葉の意味
- へびににらまれたかえる
- 案ずるより産むがやすし
- 高を括る
- のどから手が出る
- 身につまされる
- 肩をすぼめる
- 面食らう
- ばつが悪い
- 肝を冷やす
- ほくそ笑む
- はからずも
- 心許(もと)ない
- 蓼(たで)食う虫も好き好き(すきずき)
- 手前みそ
- さじを投げる
- 目くじらを立てる
- 背に腹は代えられぬ
- 石橋をたたいて渡る
- ふてぶてしい
- かいがいしい
- 竹を割ったような性格
- 取り付く島もない
- 鳶(とんび)が鷹を生む
- 能ある鷹は爪を隠す
- 下手(へた)の横好き
- 水を得た魚のよう
- 馬の耳に念仏
- 口が減らない
- 朝三暮四
- 百聞は一見に如かず
- 千里の道も一歩から
- 歯に衣(きぬ)着せぬ
- 立て板に水
- 油を売る
- 立つ鳥あとを濁さず
- おしはかる
- 三人寄れば文殊の知恵
- 論より証拠
- 五十歩百歩
- 石の上にも三年
- 棚からぼたもち
- えびで鯛をつる
- 元も子もない
- 二兎(にと)を追う者は一兎(いっと)をも得ず
- 泣きっ面に蜂
- 雨降って地固まる
- 弘法にも筆の誤り
- 灯台下暗し
- なしのつぶて
- 捕らぬ狸の皮算用
- まとめ
知っていますか?言葉の意味
へびににらまれたかえる
恐ろしいものを前にして身体が固まってしまい、逃げられず立ち向かえもできないこと。
案ずるより産むがやすし
あれこれ心配しているよりも、実際にやってみると案外簡単にできるものだということ。
高を括る
大したことはないと軽く見ること。
のどから手が出る
欲しくて欲しくてたまらないことのたとえ。
身につまされる
人の不幸や悲しみが自分のことのように感じられ、他人ごとではないと思うこと。
肩をすぼめる
元気がない様子。肩を縮めて小さくシュンとしている様子。
面食らう
突然の出来事に驚き慌てる様子。
ばつが悪い
その場にいるのが格好がつかず恥ずかしい思いをすること。
肝を冷やす
危ない目にあったり危険を感じて、一瞬ひやりとすること。
ほくそ笑む
思い通りにうまくいってひそかに笑うこと。
はからずも
意図したり予期したりしていたわけではなく、思いがけずに。
心許(もと)ない
たよりなくて安心できないこと。
蓼(たで)食う虫も好き好き(すきずき)
人の好みは人それぞれ違うということ。
手前みそ
自分のことをほめること。自慢。
さじを投げる
見込みがないのであきらめること。
目くじらを立てる
些細なことを指摘して非難すること。
背に腹は代えられぬ
大事なものを守るために、多少の犠牲もやむを得ない。
石橋をたたいて渡る
用心に用心を重ねて慎重に物事をすすめること。
ふてぶてしい
にくたらしいほど図々しく、悪びれるところがないこと。
かいがいしい
キビキビと行動する様子。まめまめしい。
竹を割ったような性格
気性がまっすぐでさっぱりとしている様子。
取り付く島もない
頼みごとや相談ごとをしようとしても、相手の態度が冷ややかで、話しかけるきっかけがつかめないこと。
鳶(とんび)が鷹を生む
平凡な親から優秀な子供が生まれること。
能ある鷹は爪を隠す
実力のある人物は、わざと力を見せびらかしたりしない。
下手(へた)の横好き
下手なのに、そのことが好きでたまらないこと。
水を得た魚のよう
自分に合った環境や得意な状況の中で、生き生きとして活躍している様子。
馬の耳に念仏
いくら注意しても効き目がないことのたとえ。
口が減らない
あれこれ理屈を並べて言い返すこと。
朝三暮四
目先の違いにとらわれて、結果が同じになることに気づかないこと。
上手い言葉で人をだますこと。
百聞は一見に如かず
人から何度も聞くより、実際に自分で一度見るほうがよくわかること。
千里の道も一歩から
大きな仕事も小さなことから始まることのたとえ。
歯に衣(きぬ)着せぬ
遠慮せずにハッキリということ。
立て板に水
よどみなく、流れる水のようにすらすらとしゃべること。
油を売る
無駄な話をして仕事をさぼること。
立つ鳥あとを濁さず
立ち去る者は、あとが見苦しくないようにちゃんとしてから去るべきである。
おしはかる
あることについて、いろいろと考えたり推測したりすること。
三人寄れば文殊の知恵
三人集まって考えれば、良い知恵が出る。
論より証拠
物事は議論するよりも実際に証拠を示した方がわかりやすい。
五十歩百歩
ちがいがあるようでも、たいしてちがわないこと。
石の上にも三年
しんぼうして続ければ、いつかは成し遂げられることのたとえ。
棚からぼたもち
思いがけない幸運がおとずれることのたとえ。
えびで鯛をつる
わずかな努力や少ないお金で、大きな利益を得ること。
元も子もない
何もかもすっかりなくなってしまい、努力や苦労がむだになること。
二兎(にと)を追う者は一兎(いっと)をも得ず
同時に二つのことをしようとすると、どちらも成功しない。
泣きっ面に蜂
不幸な状況下で、さらにまた別の不幸や災難が起こること。
雨降って地固まる
もめごとや悪いことの後は、かえって前よりも良くなるということ。
弘法にも筆の誤り
どんな名人でも時には失敗することもあるということ。
灯台下暗し
身近なことは、かえって気づきにくいということ。
なしのつぶて
連絡しても返事がないこと。
捕らぬ狸の皮算用
まだ手に入れていないものを当てにして、あれこれ計画を立てること。
まとめ
いくつ知っていましたか?
語彙を増やすことは、トーク力が上がることに他なりません。