先日、水出し緑茶を購入した時に、店員さんが「水出し後のティーパックをしっかり絞って、その茶葉にポン酢をかけて食べると美味しいですよ」と教えてくれました。
出がらしの茶葉が食べれる⁉しかも美味しいの?と驚いたのですが、やってみると本当に美味しくて、他にも活用できるのか調べてみると『お茶がらはお宝もの』でした。
水やお湯で茶葉から栄養を出してしまった茶がらには何も残っていないのでは?
そんなことはありません、茶がらにも栄養は残っていて、食べるだけではない活用法もたくさんありました。
今回は、捨てるのはもったいないお茶の葉、茶がらの活用法をご紹介します。
お茶がらに残る栄養パワー
緑茶は、急須に入れてお湯を注ぎそこから出るお茶を飲んだり、ティーパックの茶葉を水出しやお湯に出して飲んでいる場合がほとんどですね。
そして、飲み終えた後のお茶がらを捨てている方も多いと思いますが、全国でお茶の生産が上位の静岡県などでは、約7割以上の方がお茶がらを食べているというデータがあります。
食べる理由には、栄養もあるし美味しいからということです。
緑茶の栄養
緑茶の栄養は水に溶ける「水溶性」と油に溶ける「脂溶性」があります。
水溶性の栄養
抗酸化作用、抗菌作用、コレステロールの上昇を抑える期待があるカテキンや風邪の予防、美肌効果などの期待があるビタミンCなどが含まれています。
脂溶性の栄養
人参の約2倍のカロテンが含まれていて、そのカロテンは体内でビタミンAに変わり、視力回復や美肌効果に期待が持てます。
また、抗酸化作用や血行を良くすると言われるビタミンE、胃の働きを整え、抗菌作用があるクロロフィルや食物繊維も含まれています。
お茶がらの栄養
たくさんの栄養効果がある緑茶ですが、お湯に溶けだす水溶性のカテキン類やビタミンCは飲むお茶に流れ出ます。
そこで、先ほど挙げた脂溶性の栄養は、お湯に流れ出ないのでお茶がらに残るということです。
お湯などに流れ出る栄養が3割、お茶がらに残る栄養は7割ほどとも言われます。
こんなに栄養が残っているなら捨ててしまうのはもったいないですね。
お茶がらの活用方法
豊富な栄養が残っているお茶がらを美味しく食べたり、衛生品としても活用できるので、そのリメイク法をご紹介します。
アロマや衛生品として使う
天然脱臭剤
お茶のカテキンには脱臭効果があり、乾燥させた茶がらには揮発性の匂いを吸い取ってくれます。
この効果は、家庭で発生するいろいろなニオイを取り除いてくれるのでとても便利です。
・靴の中に入れる
乾燥させたお茶がらをお茶パックなどに入れ、履いた後の靴に入れると湿気を吸い取り、そのうえ靴に爽やかな香りを残してくれます。
そのお茶がらパックは、靴箱にいれても同じ効果があるので、靴箱の広さに合わせていくつくか入れておくといいですね。
・サシェ(香り袋)
乾燥させたお茶がらをシホンやレース生地の小袋に入れ、巾着袋にしたら口をリボンで結び香り袋にします。
香り袋はクローゼットや引き出しに入れると、湿気をとり爽やかな芳香にもなります。
お茶の爽やかな香りなので、冷蔵庫の脱臭としても使えますし、入れ物が可愛いのでプレゼントにしても喜ばれます。
掃除
・掃き掃除
湿ったお茶がらを軽く絞って、畳やフローリング、玄関などにパラパラと散らし、そのままホウキで掃き掃除します。
この方法ですると、細かい埃や髪の毛などがお茶がらに付いて汚れが取れやすくなり、お茶の自然な香りも漂い癒されます。
・キッチン用品の消臭・殺菌
湿ったお茶がらを木綿の布巾に移し、それを包んで巾着にして、まな板や包丁などをこすって洗えば、汚れと魚や肉の臭みを消してくれます。
美味しく食べる
ある程度熱を加えても成分が壊れない脂溶性の栄養は、炒め物やそのままサラダ、和え物に使ったり、スィーツにしても美味しく食べることができます。
茶がら衣の天ぷら
天ぷら粉を水で溶いたら、その中にお茶がらを適量入れて天ぷらの生地にし、後は好きな天ぷらの具材を付けて油で揚げます。
茶がらの衣は、いろいろな具材と相性が良くサッパリいただけます。
茶がらの白和え
軽く絞った茶がらと潰して滑らかにした豆腐、人参、枝豆など好きな野菜とかつおだし、薄口しょうゆ、塩少々、すりごまで和えます。
少し苦みのあるお茶がらがアクセントになりますが、苦みを抑えたい時は、何度か使った出がらしのお茶がらを使えばほど良い味になります。
茶がらチャーハン
ご飯とベーコン、卵を炒め、乾燥させた茶がらを適量入れて混ぜ合わせたら、塩コショウ、白だしで味付けをします。
少し重めの中華でも、お茶がらを使うとサッパリいただけます。
茶葉のクッキー
クッキーを20枚作る材料は、ホットケーキミックス100g、バター40g、ハチミツ大さじ2、茶葉大さじ1
作り方は、常温に戻したバター、ホットケーキミックス、ハチミツ、茶葉をボウルに入れ、よく混ぜ合わせたらひとまとめにし、棒状に形を整えラップに包み、冷蔵庫で30分落ち着かせます。
時間が経ったら、クッキー生地を20等分に切り分け、形をつくりクッキングシートを敷いた天板に並べ、180℃に予熱したオーブンで15分加熱し、粗熱が取れたら完成です。
まとめ
栄養豊富な茶葉は、出がらしになった茶がらにもたくさん残っていて、その『お宝』は、消臭、殺菌作用で掃除にも使え、爽やかな香りの芳香としても楽しめます。
そして、リメイクし変身した茶がらを食べたらとても美味しい!
新茶の季節には、また一段とお茶がらの香りも味も楽しめますね。