開業しようか!そう思ったら、事業内容のことはワクワクして取り組めますが、資金のことも考えましょう。
必要経費がどのくらいなのか、開業準備と毎月の運転資金のプランを立てましょう!
開業時に必要な設備投資
開業時に必要なもののリストアップと、見積もりをしましょう。
国や銀行に融資をお願いする際には、細かく何にどれだけお金が必要かという「見積書」が必要です。
その「見積書」は、自分で作っては認められません。
お店に「見積もり」をお願いして作ってもらわなければいけませんし、場合によっては買いましたという証明が必要になる場合もあります。
ですから、嘘はつけないのです。
いわゆる開業時に必要なのは「設備投資」というもので、毎月かかる材料費とは扱いが違ってきます。
自身で会社の経理までやる場合には、「減価償却」という考え方も勉強しなければなりません。
つまり簡単に言えば設備投資は数年かけて使用していくというイメージです。
例えば最初にかかる大きなものとしては、店舗を借りるための保証金や敷金礼金などです。
これは不動産屋さんや大家さんによっても違いはありますが、敷金と言っても返ってこないことが多いでしょう。
元通りにするためという名目で、全部が取られます。
いくらきれいに使っていてもです。
ですから、開業時の店舗はじっくりしっかり選びたいものです。
また、看板が必要です。
窓ガラスにはカッティングシートが必要でしょう。
自分で取り付けるわけにもいきませんから、結構大きな金額になるのが普通です。
次に必要なのは、内装です。
例えば飲食店などでは、お客様の飲食スペースにかかるものと、実際に調理するために必要な機材がかかります。
最初のオープンのためのイベントを行うとしたら、その際にかかるパネルや材料や機材などもかかってきます。
電話機やパソコン、コピー機なども必要でしょうから、細かいところまでリストアップが必要です。
コピー機などはリースにするのかレンタルにするのか、最初の判断が難しいものもあります。
加えて、広告宣伝費も大きく必要です。
オープンするとなれば最初はチャンスですから、チラシやインターネット広告など様々な広告が考えられます。
チラシなどは安く上げるために最悪自分でデザインしたとしても、一万枚印刷しようとすれば最低でも2万円ほどはかかります。
広告宣伝費はばかにならないと思っておいた方がいいですよ。
それから、保険関係です。
火災保険や耐震保険、労働のための保険など、ちょこちょこかかってきます。
運転資金
運転資金の方は、人件費や経費も含めて「運転資金」という考え方でまとめていいようです。
それは毎月かかるもので、内訳として、毎月かかる材料費なのか人件費なのかの区分は必要です。
毎月かかる運転資金は、ざっくりではなく細かいものも予想を立てておきましょう。
塵も積もれば山となるで、小さな出費がかさんで思いのほか多くのお金がかかったりするものです。
ゆとりをもって計算しておきたいものです。
運転資金でつい低く見積もってしまいがちなのが、雑費です。
こまかいことで言えば、紙類などの消耗品は結構お金をくいますよ。
よく精査して、ここにもゆとりを持たせたいものです。
お金の流れと融資
手元にどれだけ使える資金があるのか把握しよう
事業を始める際に、それは借金をしないで済むならそんなにいいことはありません。
ですが、たいていは資金が足りません。
かといって貯まるまで待っていても、普通は埒があきません。
最初に借りて、だんだん返していくという方法を取るのが一番で、それを「融資」と言います。
ただ、融資をしてもらう前に、今現在事業のために使えるお金がいくらあるのかを、しっかり把握しましょう。
まずは、今働いているのであれば、生活費などをすべて抜いて、毎月いくら使える分があるのか、流れが分かるようにしましょう。
例えば現金でお給料をもらっていたとしても、一旦銀行に預け、お金の流れを鮮明にしておきましょう。
これは、融資を受けるときにも、銀行や保証協会から聞かれることでもあります。
それから貯金がいくらあるのか。
これも箪笥預金ではなく、一旦銀行に預けて、明確にしておきましょう。
いまここで使えるお金が、いわゆる資本金となります。
資本金は大きければ融資を受けるときに大口の融資を受けられます。
お手持ちのお金と、今のお金の流れを明確にすることが、融資を受けるのにとても大切なことです。
実際の融資に必要なのは
融資は、今後の利益を見越して融資してもらうのですから、今現在お金があるかないかというよりも(ないから借りているんですし)、お金の流れが明瞭かどうかを重要視します。
つまり、超具体的に言えば、大切なのは「預金通帳」です。
預金通帳に、お金の流れがはっきりわかるように、記帳しておきましょう。
もちろん、融資を申し込んだ時点で、借金があるかないかも、隠さないでください。
融資を受ける際には、「隠さない」ということが重要です。
国民生活金融公庫からの融資
私も個人事業主で、独立開業したんですが、経験から言いますと、国民生活金融公庫でまず融資の相談をしました。
保証人などの必要のない、「信用保証協会」が保障してくれるという融資です。
その時は会社に勤めていて、お給料は月に手取り25万くらいで、借金はなく、国民生活金融公庫で250万くらい借りました。
月にだいたい3万近く返済していきました。
個人の状況によって借りれる額や、借りれるか借りれないかも違いますので、まずは相談することだと思います。
融資に必要な事業計画を立てよう
融資に必要なのは、お金の明確な流れの記された預金通帳と、「事業計画書」です。
融資の相談に行ってから書くのではなく、事前に書いて持っていけばスムーズです。
インターネットで「事業計画書」と検索すれば、書式や書き方などは詳しく出ています。
融資には熱意も必要で、決められた形の事業計画書だけではなく、事業の見通しなどを自分でまとめていくと良いでしょう。
例えば細かく月ごとの目標などを、あくまで現実的に書いて持っていけば、有利になります。
銀行で融資を受ける際にも、事業計画書は必要です。
銀行や国も返済能力を審査しているので、事業の見通しが甘ければ指導が入りますし、まずは書いて持っていくということがスムーズな融資を呼び込むことになると思います。