ぼーっとして集中できなかったり、夜眠れなくて頭が重い、何だか気分が落ちこんでしまう…
なんて心と体の不調を感じることはありませんか?
このような体の不調やPMS(月経前症候群)などは、原因の一つに自律神経の乱れから起こるとも言われています。
数年前にそのような体の不調を感じて、「セルフケアで改善できたら」と考えていました。
そこで、自分でできるケアをいろいろ試したところ、一番即効性があったのが『アロマテラピー』でした!
今回は、天然の芳香植物油脂を使った自然療法(アロマテラピー)を、自宅で手軽に取り入れる方法をご紹介します。
アロマはなぜ効果があるのか?
アロマテラピーに使うエッセンシャルオイル(精油)は、100%自然成分でありながら様々な効果が期待できるなんて不思議ですね。
アロマは『香り』で心と体の不調を軽減するだけではなく、殺菌作用や消臭効果など、きれいな空間も作ることができると言われてます。
そのようなたくさんの自然の効果が期待できるのは、次のような理由があります。
香りと脳の関係
アロマテラピーでは、エッセンシャルオイル(精油)をいろいろな目的に合わせ使用します。
その使い方は、ディフューザーなどを使い芳香として楽しんだり、入浴剤として、または希釈し塗って使うこともできます。
このような、いくつかの方法で体の中に香りを取り入れ効果を得ますが、その効果に即効性があるのは、香りが脳にダイレクトに届いて、自律神経やホルモン分泌などとても大切な機能に直接働きかけ刺激を伝えるからです。
香りが吸収されるルート
・鼻→脳
アロマが鼻から入って嗅覚の細胞を刺激し、その刺激の信号が大脳辺縁系というところに伝わっていきます。
伝達の経路には記憶や体温調節を司る器官などもあり、その部分もダイレクトに通過していきます。
・肺→全身
鼻や口から吸収されたアロマは、呼吸器官を通って肺に到着し、そこから血液に入って全身の細胞に運ばれます。
・皮膚→全身
皮膚に運ばれたアロマは毛細血管まで届き、そして血液に乗って全身の器官に運ばれていきます。
アロマの主な効果
科学的にもいろいろな自然療法が認められているアロマテラピーの主な効果は…
鎮静作用、睡眠の質を上げる、リラックス、リフレッシュ、免疫力アップ、消化促進、血行促進などの効果が期待され、最近の研究では、認知症予防効果が見込まれることや、ホルモンバランスが整うことから不妊治療にも有効だと考えられています。
自分に合ったアロマの選び方
アロマは種類や効果がたくさんあって、自分が求めているタイプを探すのはちょっと大変と思うかもしれません。
ここでは、精油の種類や気分に合わせた香りの選び方などをご紹介します。
アロマの系統
シトラス系
グレープフルーツ、レモン、ベルガモット、スィートオレンジなどの柑橘系で、爽やかな香りがリフレッシュさせてくれます。
フローラル系
ローズ、ジャスミン、ラベンダー、ゼラニウム、ネロリなど、花から抽出された華やかで甘い香りです。
ウッディ系
ティートリー、シダーウッド、サイプレスなど樹木系のアロマで、森林浴をしているような気分になれます。
オリエンタル系
サンダルウッド、イランイランなどエキゾチックで甘い香りが特徴です。
ハーブ系
フェンネル、セージ、ローズマリー、カモミール、バジルなどハーブの葉から抽出された爽快な香りが特徴です。
スパイス系
シナモン、クローブ、フランキンセンスなど刺激のあるスパイシーな香りです。
気分に合わせたアロマの選び方
アロマにはそれぞれの種類によって独特の香りがあるので、より効果的に目的に合った使い方をすることがおススメです。
ゆっくり眠りにつきたい
穏やかに、心を落ち着かせて眠りにつきたいと思う時は、鎮静と高いリラックス効果のあるラベンダーや心を解きほぐしてくれるようなベルガモット、イランイラン、不安や緊張を緩和してくれるネロリ、気分を落ち着かせ瞑想にも使われるサンダルウッドなどがおススメです。
気分の落ち込みを改善したい
鎮静と高揚の両方の作用があると言われ、精神のバランスを保つ期待があるシダーウッドやグリーンシトラスの香りで鎮静とリフレッシュの効果が期待できるベルガモット、グリーンフローラルの甘い香りで気分を落ち着かせると言われるゼラニウム、女性ホルモン系の気持ちの落ち込みなどに効果が期待されるジャスミンなどがおススメです。
集中力を高めたい
草木のスッキリした香りが特徴で、記憶力や集中力を高める期待があるローズマリーやグリーンシトラスの香りで、爽やかにリフレッシュさせてくれるレモン、殺菌効果などもあるユーカリ、そしてベルガモット、ゼラニウムなどもおススメです。
疲れを取りたい
体を温めたり、デトックス効果が期待できるカモミール、ローズマリー、ラベンダー、ジンジャー、スイートマジョラムなどがおススメです。
アロマの楽しみ方と注意点
雑貨屋さんでも手軽に手に入れることができる精油を使い、自宅で簡単にアロマテラピーを楽しむことができますが、気をつけなければいけない事もあります。
楽しみ方
芳香浴
希釈した精油をディフューザーやスプレーなどを使って揮発、拡散させて香りを楽しみます。
ほんのり香りがするので、リラックスや安眠、リフレッシュしたい時などに向いています。
入浴
精油をバスソルトなどで希釈し、バスタブに入れて入浴剤のようにして使います。
全身を温める事ができるので、血行が良くなって疲れが取れたり、デトックス効果なども期待できます。
マッサージ法
精油を植物油(ベースオイル)で希釈し、体や顔に塗って優しくマッサージをする方法で、血液やリンパの流れが良くなって筋肉がほぐれ血行が促進し、体がポカポカしてリラックス効果が得られます。
マッサージオイルを作るときの希釈する濃度は、「精油の濃度が1%以下」になるように決められています。
ベースオイル小さじ1に対して、精油1滴の割合になります。
湿布法
タオルなどが入る洗面器に、ぬるま湯、冷湿布の場合は氷水を入れて、精油を3滴くらい入れたらタオルを浸してしっかり絞り、痛みのある腰や肩などに優しく当てます。
打ち身や捻挫などの痛みには冷湿布を当てて、慢性的な肩こりや生理痛などには温湿布を当てるのが良いとされています。
吸入
洗面器や少し大きめのカップなどにお湯を入れ、精油を数滴落として、その蒸気を鼻や口から吸入します。
我が家では、鼻炎や風邪を引いて喉や鼻の調子が悪いと、殺菌作用や抗ウイルス、抗炎症効果の期待ができるユーカリやティートリーを使って吸入し、症状を軽減させています。(スーッとして心地よくなります)
アロマテラピーの注意点
アロマテラピーに使う精油は100%天然成分から抽出されたものを使用しますが、成分によっては刺激の強いものがあるので注意して取り扱う必要があります。
濃度を守る
精油は必ず希釈する濃度を守って使用しますが、もしも原液が肌などに付いた場合は、すぐに流水で洗い流します。
皮膚に付いてかぶれた場合などは、すぐに専門医の診察を受けることをお勧めします。
使用できない時と相談が必要なケース
3歳未満の乳幼児には刺激が強いためお勧めできません。
また、3歳以上でもお子様に使う場合は、大人が使う1/10量くらいに濃度を薄くしたものを使います。
そして、精油の種類によっては子宮収縮作用が考えられるものがあるため、妊婦さんが使う場合は、医師やアロマテラピー療法士に相談する必要があります。(相談できない場合は使用しない方がいい)
病気療養中の方が精油を使う場合は、医師やアロマテラピーのプロに相談する必要があります。
まとめ
精油にはたくさんの種類があって、それぞれに香りや効能の違いがあり、楽しみ方もいくつもあります。
気分や症状に合わせて使うことができますが、刺激の強いものもあるため濃度を守って使うことや、場合によっては医師やアロマテラピーのプロに相談してから使う必要もあります。
お勧めするアロマの選び方などもお伝えしましたが、自分が『心地よい』と感じる香りをベースにすることが大切ですね。