パンやケーキなどのスイーツ作りや、麵類、お好み焼きなどのお食事系の料理にも欠かせないのが小麦粉です。
いろいろ美味しいものを作る魔法のような粉ですが、小麦にアレルギーがあって食べれない…
そんな場合の救世主は『米粉』です。
米粉が代用できると知って、ケーキを作ったら「ふんわりしなかった」という経験をした方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、米粉の利点や小麦粉との違い、お菓子作りに米粉を使う場合のコツなどをご紹介します。
米粉は進化している
米粉とは?
米粉の原料は、主に「もち米」と「うるち米」に分けられます。
もち米を原料にしたものは(白玉粉、もち粉、道明寺粉)などがあり、うるち米を原料にしたものには(上新粉)があります。
米粉の原料を見ると和菓子に使われる「粉」のようですが、米粉は天ぷら、グラタンなども作れて、上新粉を小麦粉よりも細かくした米粉などもあり、パンやケーキなども美味しく作れるようになってきました。
米粉と小麦粉の違い
小麦粉は小麦を粉にしたもので、主に強力粉、中力粉、薄力粉に分けられ、パンやケーキ、クッキーなど、作るものによって使い分けられます。
米粉と小麦粉の違いは、グルテンが含まれているかいないかが最大の違いです。
グルテンは小麦粉に水を含ませてこねるとできるもので、米粉には含まれていません。
パンやケーキなどのふわふわした柔らかい食感作るために欠かせない成分はグルテンです。
米粉でパンを作るともっちりした食感になるため、小麦粉の代用にはならないと思うかも知れませんが、米粉も製パン用や製菓用が販売されているので、その粉を使ったり、分量を変えるなどの工夫で柔らかい食感のスイーツ作りもできるようになりました。
そして、パンを食べるとつい食べ過ぎるなんて経験はありませんか?それは、グルテンの中にある「グリアジン」という物資が食欲を増進する働きがあるためです。
美味しいから食べるということと、食欲を増進させるという働きがプラスされてしまうのです。
米粉を使えば時短調理やカロリーダウンができる
米粉は小麦粉よりも価格が高い、小麦の代用としてパンやケーキを作る場合はコツがいるなどのマイナス面もありますが、それ以上に利点もたくさんあります。
●カロリーダウン
米粉はサラサラと粒子が細かいため、油の吸収率が小麦粉50%弱に対して米粉は30%弱なので、天ぷらや唐揚げの衣に使えばカラッと軽い感じに揚がります。
また、グラタンなどのホワイトソースを作るときに、米粉はグルテンが作られないため、粉ぽっくならないのでバターでいためる必要がなく、その分カロリーダウンできます。
●時短調理ができる
米粉はサラサラしてきめが細かいので、お菓子作りをするときの「粉をふるいにかける」作業をせずに作ることができます。
例えば、米粉で蒸しパンを作る場合、米粉、ベーキングパウダー、砂糖、牛乳をすべて一緒に混ぜて、耐熱容器に入れ電子レンジで加熱すると出来上がります。
●アミノ酸など栄養豊富
体の中で作られないため、食品から取り入れる必要があるアミノ酸の量は、小麦粉よりも米粉の方が少し多めに含み、ビタミンB1やE、たんぱく質も含まれています。
米粉は小麦粉よりもGI値が高い
米粉を使ってカロリーを抑える調理方法をお伝えしましたが、米粉は小麦粉に比べてGI値が高いといわれています。
*GI値が低い方が血糖値の上昇が緩やかになるため、血糖値の上昇が気になる方は注意して摂ることをお勧めします。
米粉で作るふんわり食感スイーツ
米粉を使ってスイーツを作るとあまり膨らまない、ふんわりしないという場合は、用途に合わせて
適量の「砂糖」「米油またはオリーブオイル」「ベーキングパウダーや重曹」などを加えて作ると解決できます。
それでは、実際に米粉を使い作ったスイーツで、一番簡単上手にできたケーキの作り方をご紹介します。
米粉で作るシフォンケーキ(18cm型)
<材料>
製菓用米粉65g.砂糖70g.ベーキングパウダー小さじ一杯.豆乳60g.米油30g.卵4コ.バニラエッセンス
<作り方>
オーブンを180℃に予熱したら、米粉とベーキングパウダーを混ぜ合わせておく、ボウル二つを用意して、それぞれに卵黄と卵白を分けて入れる。
卵黄のボウルに砂糖の半分量を入れてしっかり混ぜたら、豆乳と米油、バニラエッセンスを混ぜ、次に米粉とベーキングパウダーを混ぜたものを入れてしっかり混ぜる。
卵白のボウルに残りの砂糖を入れ、ハンドミキサーで硬めのメレンゲを作る。
卵黄入りのボウルに、メレンゲを3回に分けてゴムベラでさっくり優しく混ぜる。
ケーキ型に入れたら180℃に温めていたオーブンで30分くらい焼く(竹串で刺して生地が付かなければOK、焼けていないときは5分ずつ様子を見ながら追加加熱します)
焼き上がったら型に入れたまま逆さにし、冷めたら取り出して完成です。
まとめ
米粉の特徴で、パンやケーキを作るとふんわりしないという問題は、ベーキングパウダーや砂糖などの材料を混ぜたり、製パン用、製菓用などを使うと小麦粉で作ったスイーツに近い食感になります。
油の吸収率も少なく、ホワイトソースを作るときに、バターを使用せず作れるなど、米粉はカロリーダウンと時短調理もできる優れものです。
そして、米粉は癖がなく自然の甘味があるので、体に優しく美味しい料理がたくさんできてとってもお勧めです。